ベアメタルの強みが活きる『IBM Cloud』5つの活用シナリオ
2023年03月18日掲載
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SaaSとともにビジネス・クラウド市場を牽引するIaaSは、ここ数年、3大メガクラウドと称されるAWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、Google Cloudの寡占化が進んでいますが、ほかにも特色のあるサービスで手堅い支持を集めているIaaSがあります。ベアメタルクラウドの充実ぶりで他のIaaSと一線を画すIBM Cloudもそのひとつです。本書ではベアメタルクラウドの特長やメリットについて解説しつつ、IBM Cloudベアメタルクラウドのメリットが活きる5つの活用シナリオを紹介します。
物理サーバ環境をオンデマンドで利用できるベアメタルクラウド
ベアメタルクラウドとは、IaaSでスタンダードとなっている仮想サーバではなく、物理サーバ環境をクラウド型で提供するサービスのことです。物理サーバ環境をインターネット経由で利用する点はハウジングやコロケーションなどのサービスと同じですが、これらはサーバやネットワーク機器などインフラをユーザが用意する必要があるのに対し、クラウドサービスであるベアメタルクラウドでは、事業者側がすぐに使える状態でインフラを予め用意していて、ユーザはWeb画面で申込み設定するだけで、短時間で利用開始できるオンデマンド性を有しています。仮想化層(スーパーバイザ)を間にはさまず物理サーバを直接利用するため、高い処理性能を必要とするHPC用途にも対応。専用の物理サーバ環境を提供するプライベートなサービスもあり独自のセキュリティポリシー適用も可能です。このほか、ソフトウェアによっては仮想サーバに比べライセンス費用を抑えることができるなどのメリットも見逃せません。
ベアメタルのバリエーションで他を圧倒するIBM Cloud
IBM Cloudでは、100種類以上のバリエーションのベアメタルサーバを、1サーバ4.3万円~のリーズナブルコストで提供。下図の通り、きめ細かな料金プランで最適コストを実現します。CPC/GPU✕メモリの組み合わせパターンは35パターン(AWSは23パターン)、GPUは13種類(AWSは2種類)と、他の追随を許さない充実ぶりを誇り、オンプレミスのサーバを自由に構成する感覚で、必要なスペックをWeb画面で設定して簡単に構築できます。特筆すべきはベアメタルクラウドならではのオンデマンド性です。高速プロビジョニングサーバならわずか約20分で、個社ニーズに対応するカスタマイズサーバでも2時間ほどで利用開始でき、ビジネスのスピードアップに貢献します。このほか、OSを含め比較的自由に環境を設定できることから、仮想サーバ移行が難しいメインフレームの基幹系システムなども再構築なしにクラウド移行でき、物理的にプライベート環境とパブリック環境を分離しして金融業など高度なセキュリティが求められるケースにも対応する点も、IBM Cloudならではのメリットと言えそうです。
きめ細かな料金プランでコスト最適化

ベアメタルクラウド5つの活用シナリオ
ベアメタルクラウドのメリットは理解したけれど、実際にどういうケースで利用すればよいのか分からない…という方のために、ベアメタルクラウドのメリットが活きる具体的活用シナリオを5つ紹介します。
シナリオ① レガシーシステムのクラウドリフトでテレワーク対応
コロナ禍でテレワーク導入を迫られ、業務システムのクラウド移行を検討しはじめたA社。多くのIaaS環境の場合、オンプレミスの環境で作り込まれたレガシーシステムの再構築が必要でしたが、IBM Cloudのベアメタルサーバに移行することで、膨大なコストと時間を要する再構築を回避してクラウド移行を実現。短期間でテレワーク導入を果たすと同時に、オンプレミスサーバの運用・保守からも解放されました。
シナリオ② データベースを物理サーバに移行しライセンス課金UPを回避
データベースのクラウド(IaaS)移行を進めようとしたB社。一般的な共用型の仮想サーバ・サービスに移行すると、データベースのソフトウェアライセンスが現状よりもかなり高額になることが判明。1社専用型で物理サーバが提供されるIBM Cloudであれば、オンプレミスのサーバと同じライセンス費用で移行できることが分かり、コスト増を回避してクラウド移行することができました。
シナリオ③ ライセンス持ち込みでVMware環境をクラウド移行
オンプレミスのVMware環境で多くのアプリケーションを運用するC社。インフラ運用負荷の軽減を目指しVMware環境のクラウドリフトを検討するなか、アプリケーションの改修・開発を回避して移行でき、現状の運用管理スタイルをそのまま継続可能できるIaaSとしてIBM Cloudのベアメタルサーバを選定。既存のVMwareライセンスを有効活用(BYOL導入)してスムーズなクラウド移行を実現しました。
シナリオ④ モバイルゲーム環境をベアメタルクラウドで実現
膨大な数のオンプレミスサーバで自社開発のスマホゲームを運営するD社。状況に応じより柔軟に変更できるシステム基盤を目指し、オンプレミスとパブリッククラウドによるハイブリッドクラウドを検討することに。パブリッククラウドにIBM Cloudのベアメタルサービスを採用することで、キャンペーンなどに対応した柔軟なシステムの増減と、ユーザがゲームを快適に楽しめる低遅延の両方を実現しました。
シナリオ⑤ 専有型ベアメタルサーバで独自のセキュリティポリシーを実現
業務システムのパブリッククラウド(IaaS)移行を検討する金融業のE社。一般的な共有型のIaaSは厳格なセキュリティポリシーに対応できず断念せざるを得ませんでしたが、物理レベルでパブリックとプライベートのネットワークが分けられ、専用の物理サーバが提供されるIBM Cloudと、ソフトバンクのセキュアなネットワーク接続サービスを導入することで、セキュリティ要件をクリアし業務システムのクラウド移行を果たしました。
ハイブリッド環境の構築・運用も支援
DX推進やテレワーク導入といったトレンドを背景に導入が拡大するクラウドですが、企業の予算や人的リソースには限りがあるため、今後もゆるやかにクラウド移行が進むと考えるのが自然です。その結果、当面の間、オンプレミスとクラウドが混在するハイブリッド環境が主流になりますが、このような過渡期に求められるのが、両者をつないでSoRとSoEを行き来でき、フレキシブルなクラウド移行に対応するハイブリッドプラットフォームです。ソフトバンクは、ベアメタルクラウドを柱とするIBM Cloudで多彩なクラウドサービスを提供。クラウドへの移行のほか、オンプレミスとクラウドの連携SIや連携で必要となるネットワークサービスまでワンストップで提供しています。メインフレームのクラウド移行やハイブリッド環境の提案なら、是非ソフトバンクにおまかせ下さい。